あなたは裁量でトレードしていますか?EA(自動売買)でトレードしていますか?
個人的な知り合いやSNSなどを見ても、どちらのスタイルの人もいますし、裁量だから良い・EAだから悪いなどではなく、どちらのスタイルでも勝っている人が沢山います。私自身はEA(自動売買)でトレードしているのですが、元々は裁量トレーダーでした。両方の面を知っているからこそ、どっちが良いのか?体験談なども含めて、メリットデメリットなどを考察してみました。
裁量トレード・EA(自動売買)それぞれで出来る特徴の比較
裁量トレードとEAトレードでは、それぞれ何が出来るのでしょうか?出来ない事はあるのでしょうか?それぞれの機能面を中心に特徴を比較していきます。
裁量トレードで出来る特徴 | EA(自動売買)で出来る特徴 |
勝つためには、練習と検証が必要。 | 手法(取引ルール)を見つけるためには、練習と検証が必要。 |
自分の手法通りにトレード出来る。 | 自作EAなら、自動で決めたルール通りに取引してくれる。 |
大きな指標がある時に、トレードを止める事ができる。 | 大きな指標がある時に、自動売買停止ボタンを押せば、トレードを止める事ができる。 |
レバレッジや枚数の管理ができる。 | 設定画面で、レバレッジや枚数を設定することで、裁量と同じ資金管理ができる。 |
エントリー後に、利確損切りの設定が出来る。 | 設定画面で、エントリー後の利確損切りの設定が出来る。 |
いかがでしたでしょうか?
勝つためには、練習・仮説検証は必要ですし、決めたルール通りにトレードする事も必要ですし、資金管理も利確損切りも必須です。ただし、これらは裁量EAのどちらでも管理出来ます。
結論を言うと、裁量は自分で判断する手動トレード。EAは自動でしてくれるトレードなだけで、「FXをトレードする」という点において、手動か自動かの違いなだけで、どちらもやれる事・出来る機能などは同じという事になります。なので、裁量トレードにだけ出来ない事がある・EAトレードにだけ出来ない事がある。という事はほとんどないのです。
「自動売買は何となく信用できない」などの、感情的な意見は別ですが、手動も自動も、やれる事は同じで、「結局どの様にトレードするか?」この1点のみが、勝敗の分かれ道になるだけです。どちらを選んだからといって勝てる訳でもなく、どちらを選んだにしても、どうやって勝ちへの道筋を作るかが決め手になるという事です。
裁量トレーダーだった私が、EAでトレードする様になった理由と経緯
裁量とEAでは、機能的な違いは無いにせよ、トレードというものは個人の性格が大きく反映されるため、裁量でやった方が良い人・EAの方が向いている人など、どうしても向き不向きはあります。ここでは、裁量トレーダーだった私が、なぜEAに転向したのか?などをお伝えする事で、どちらでトレードするか悩んでいる方の参考に少しでもなれば幸いです。
まず、私の場合は下記の8つに当てまっていたので、裁量トレードは難しいと感じて、EAトレードに転向しました。
1:仕事や日常が忙しくて、トレードする時間が取れない。 |
2:裁量トレードする時間が取れたとしても、同じ時間帯に取れない(今週は週に1回で昼間のみ時間が取れたけど、先週は週に2回で、夜の1時間のみしか時間が取れないなど)トレード出来る時間帯がバラバラ。 |
3:含み損は少しのpipsでも耐えられないのに、含み益はかなり持ってられる。 |
4:ポジションを持ち越すと不安で、寝つきが悪い・熟睡できない。 |
5:資産をコンスタントに増加させていく手段はないかと考えていた。 |
6:自分の感覚・野生の勘でトレードして勝つと面白いと感じる。 |
7:チャートが大きく動いた時に、「儲けるチャンスだ」と思ってロットを大きくしてしまう。 |
8:これからの時代イチ個人の裁量トレードで、AIやシステムに勝てるのだろうか?とずっと悩んでいた。 |
1と2は、裁量トレードをしていた頃の私は、小さいながらも会社を経営している関係で、日常が忙しく、トレードする時間帯も不規則でした。また、FXというのは、夜21時〜深夜帯・明け方にかけてが一番チャートが動きます。動くからこそ負ける可能性もありますが、勝てる可能性も多くなります。なので、結局トレードというのは、動かないと勝ちも負けも出来ないのです。しかし、翌日仕事があるため、夜に起きているのが大変だったのが当時の私でした。
3は、含み損10pipsでもメンタルがしんどいと感じてしまうのに対して、利益は100pipsでも持ってられました。多くの人は「含み損は切れない・持ってしまうが、利益になると伸ばせない」が一般的な思考だと思いますので、ここは皆さんと逆な箇所かもしれないです。
4は、当てはまる人も多いのではないかと思います。夜中に起きてしまい、スマホでチャートを見てしまったり、含み金額を見て「ああ。。さっきより含み損が増えてしまった or 利益が減ってしまった・増えている!!」など、一喜一憂してしていました。
5は、FXを始めるにあたって、FXをギャンブルや投機にはしたくなく、「もちろん負ける時はあるにしても、毎月数%でも、10%ずつでもコンスタントに資産を増やしていけたら」と思っていたので、感情を排除したシステム的に一定のルールで取引出来たら良いなと思っていました。私は、かなりの安定思考だったため、コンスタントに運用をと考えていました。
6は、自分が思った箇所でピンポイントでトレードして、それが利益になったら「おお!予想がドンピシャで利益になったわ」と喜ぶと同時に、これは一瞬の喜びなだけで、まさにギャンブルな感覚であって、資産運用ではないとも感じていました。
7は、いわゆるチャンスだと思った時に、大きくロットを張って稼ぐという事なのですが、これは投資で勝つためには、当たり前の思考かと思っています。
かの有名な、株で何百億儲けているBNF氏も、株式の誤発注事件で一気に何十億と儲けた事もありましたので、「稼げる時に一気に稼ぐ」これは投資の大前提な気もします。ただし、仮にチャンスで一気に儲けられたとしても、長い人生ではそのチャンスで失敗する事もある訳で、チャンスだと思ってロットを大きくした結果、失敗してしまい、もしそれが連続で失敗が起きてしまったら、資金が無くなるなどの取り返しのつかない事になってしまうという、恐怖に近いデメリットも感じていました。
8が、EAに転向した一番の理由かもしれません。
将棋でもチェスでも、AIが人間の知能を遥かに凌駕していて、1手に対して何百億先のパターンまで読みますし、これからますます、AIやシステムが発展し、自動判定や自動処理などを行なっていくのが加速していく時代になるんだろうと、FXを初めた2019年頃からすでに思っていました。
また、「すでにFXに世界には、システムトレードがあるし、AIトレードまではまだ無いけど、それは一般には出回ってないだけで、投資会社などで、すでにAIトレード開発→実用運用までしているのではないだろうか?」と、FXを初めたばかりの2019年当時は、そういった根拠のない妄想を考えていました。
いずれにしても、これからの時代に投資という分野で、システム相手に人がどこまで対応出来るのかと考えた時に、「目には目を。システムにはシステムで対抗を」と思い、「負けない・負けにくい」ルールを考えて、それをシステム運用していく位じゃないと、長い目で見たときに勝ちにくいのでは?
また、私はスキャルピングが好きだったので、「あの細かいチャートの動きに合わせて手動対応するのには、今は良いけど年齢を重ねるほどに、反射神経が無理になってくるのではないか」など、考えていました。
裁量とEAのメリット・デメリット
一般論にはなってしまいますが、私が考える、裁量トレードとEAトレードのメリット・デメリットをご紹介していきます。それぞれの良さ・欠点を見比べて、トレードの参考にして頂けたら嬉しいです。
EAトレードのメリット・デメリット
- 決まったルール通りにエントリー・決済してくれるため、昼夜問わず24時間取引をしてくれる。人間は寝ないといけないので、裁量で24時間トレードは不可能。
- 手動では反応できないチャートの動き(一瞬の暴騰・暴落)にも対応し、トレードしてくれる。
- エントリー・利確・損切り・資金管理のルールが決まっているEAであれば、完全自動売買EAになるため、ほったらかしで結果を待つだけで良い。
- EAなので感情が不要。この感情がトレードにとっては一番厄介で、裁量トレードでは感情がブレて退場していく人がほとんどなほど、この問題は厄介。
裁量トレードのメリット・デメリット
- 最初は大変でも、利益が出る様になれば一生もののトレード技術が身に付く。(EAにもよるが、EAの寿命は5年ほどで使えなくなる事が多いため、その都度最適化が必要。)
- 人間ならではの微妙な状況の時に「様子を見る」などの裁量判断が出来る。EAは、決まったルール通り(0か100)のトレードしか出来ない。
- チャートを開いて、無意識レベルでトレード出来るまでいけば、EAトレードとほぼ変わらずに、かつ人間の微妙な判断も出来るため、両方のいいとこ取りが出来る。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
どちらを選ぶにしても、あなたの生活にあったやりやすいやり方で進めて頂けたら嬉しいですし、私も他のトレーダーに負けない様に頑張りたいと思っています。
私の場合は、結局EAの方を選択して、ルールもあえて極力シンプルにして、資金管理もレバレッジ10倍ほどでコツコツ運用スタイルにしています。EA手法ルールもこちらの記事で公開していますので、良かったら今後のご参考になさって頂けたら幸いです。